アスペルガー症候群
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アスペルガー症候群の特徴
- 言葉の遅れや知的発達の遅れはない
- コミュニケーションの障害(会話のキャッチボールができず、一方的に話し続ける)
- 対人関係・社会性の障害(楽しい気持ちを共有したり、悲しみに共感することができない、けんかやトラブルを起こしやすい)
- パターン化した行動(食べる順番や勉強を始めるときの作法を頑なに守る、変化に弱い)
- 興味・関心のかたより(数字を覚えるのは得意だが、クラスメートの名前を覚えない、「クルマ博士」「カレンダー博士」などと呼ばれるほど得意なものがある)
- 動作がぎこちない(手指や足をバタバタさせる)
アスペルガー症候群も自閉症と同じように人とのコミュニケーションが苦手で、人の表情やジュエスチャーを理解したり、人と共感することができません。ただ、自閉症のように言葉の発達の遅れはなく、知的な発達の遅れもありませんから普通の自閉症と区別するために「高機能自閉症」という呼び方もあります。
むしろ自分の興味や関心のあることを話し出すと止まらなくなり、周囲を困らせてしまいますが、人の顔色を読み取れないので、「そろそろ話を終わらせなくちゃ」という気づきがなく、「空気が読めないヤツ」と嫌われてしまいます。
言葉の意味をそのまま受け取ってしまうので、冗談が通じません。それが原因で、友達とケンカをしたり、怒りが止まらずに暴れたりすることもあります。有名な例を挙げると母親が怒って「そんな悪いことをするのは、うちの子じゃありません!」と言ったら、子供が市役所まで戸籍を調べに行ったというエピソードもあります。(ぼくではありません)
ほめられると気分がよくなりますが、自分が非難されたり、けなされたりすると、過剰に反応して、怒りが爆発してケンカになったり、泣き叫んで暴れることもあります。一度怒りを感じると、なかなか鎮めることができません。
親や周囲の大人たちが、ほめて育てると、才能を発揮して活躍します。
アスペルガーなぼくからのお願い
アスペルガーな人たちは、大声を怖がります。肩をたたかれるなど、何気ない体の接触を怖がったり嫌がったりすることも多いです。ポンと肩をたたかれて「最近、どう?」などと抽象的に質問されると、一番困ります。長々と説明を聞くのも苦手です。言葉の意味をそのまま受け取ります。冗談は通じません。できればこの辺の特徴を理解してもらい、「ああ、脳の機能が違うから困っているんだな」と察してください。人の輪に入って笑ったり騒いだりするのが苦手ですが、決して皆さんが嫌いなわけではありません。むしろ、皆さんが楽しそうにしている姿を見守りながら、まわりに注意を払うのが好きなのです。
まじめで正義感が強く、ルールさえわかれば、それにしたがって規則正しく仕事をします。同時に複数の作業はできませんが、1つのことに集中して何時間でも作業をするのが得意です。臨機応変に対応できませんから、サービスには向いていないかも知れません。その代わり管理したり、守ったりすることは優れていると思います。うまくミッションを遂行できたときは、ちょっとでいいので、ほめてください。その言葉がとてもうれしいのです!
こういう特徴を生かしてくれれば、お互いが気持ちよく生きられる社会になると思います。発達障害を抱える人も、他人に頼るだけでなく、社会の中で自分は何をしたいのか? どう生きれば自分が活かせるのかを考えてください。それが、長い、長い「違和感」から脱出できたアスペルガーなぼくからのお願いです。